
NRIシステムテクノ株式会社 専任部長 岡村さま
NRIシステムテクノ株式会社さまは、NRIグループの一員として味の素グループの情報システムを長年支えてきたSIerです。
近年は、基幹システム開発に加えてDX推進や生成AI領域にも事業を拡大していますが、少人数・専門人材が求められる領域では、既存パートナーだけでは柔軟なリソース確保が難しいという課題がありました。そのボトルネックを解消するために同社が選んだのが、フリーランスの活用です。
本記事では、AI開発チームを率いる岡村さまに、フリーランス活用を選択した背景と、開発スピード向上や組織変革につながった具体的な成果について伺いました。

岡村さま:当社は従業員約360名のSIerであり、野村総合研究所(NRI)グループの一員として、味の素グループの情報システムを長く支えてきた点に特徴があります。
食品製造業・培養製造業のお客さま向けに、基幹システムの企画・開発・運用を担い、情報システム部門に近い立場でIT全般を支援してきました。
近年は生成AIをはじめとするAIソリューション開発やサービス開発にも注力しており、基幹システム領域からDX領域へと活動範囲を広げています。
私が統括するAIチームは約10名で、サービスの開発・運用に加え、PoCや個別開発案件など、DX領域の取り組みを担当しています。
岡村さま:私たちのチームはAIを中心にDX推進を担っていますが、会社全体としては長年、基幹システムの開発・運用が中心です。既存のパートナー企業も、大規模案件を多人数で支援する体制を得意としています。
一方で、生成AIやPoCなど、まずは小さく試しながら進める取り組みが増え、Azureをはじめ新しい技術に強い人材をピンポイントでアサインしたい場面が続いていました。
しかし、少人数かつ高度なスキルを持つ人材配置は、従来のパートナーには依頼しづらい。内製だけでは特定メンバーに負荷が集中してしまい、こうした小回りのきかない体制自体が大きなボトルネックになっていました。
岡村さま:必要なスキルを持つ人材に、必要なタイミングで、必要な規模感で参画いただける。その柔軟性とスピードが、当社のDX推進と非常に相性が良いと感じたからです。
課題を整理していく中で、私たちに最も不足していたのは機動力でした。既存のパートナー企業は大規模支援に強く、内製だけでは人手が限られます。
その間を埋める手段として、フリーランスは小規模な検証フェーズから即戦力として動いていただける点が大きな強みでした。まさに求めていた機動力を実現できる選択肢だと考えています。
岡村さま:事業のフェーズごとに、その時々で最もネックになっていた役割をHajimariさんに相談しました。
まずは、実装力のあるエンジニアです。プロジェクトがスケールし始めた時期で、実際に手を動かしながら機能開発とリリースを着実に進めてくださる即戦力が必要でした。既存アーキテクチャを理解しつつ、自律的に開発を推進できる方としてS.Iさんをご紹介いただきました。
次のフェーズでは、PMOやPMの経験が豊富な方を探していました。自社サービス開発が本格化し、開発プロセスの設計からチームマネジメント、インドネシアのパートナーを含むメンバーのハンドリングまで担っていただける人材が求められていたためです。そこでご紹介いただいたのがM.Tさんです。
富士ソフトで組込み・基幹システム開発に従事した後、カナダ留学を経てAccentureへ参画。外資系生命保険会社の基幹システム刷新では、3年6カ月にわたり100名規模のプロジェクトを統括し、進捗・コスト・品質管理を全面的に担うPMとして活躍。技術観点を踏まえたフィリピンオフショア拠点の立ち上げにも貢献。独立後は英語教育事業を運営しつつ、AI活用による業務改善やスクラム導入支援を担当するなど、PM/PMOとして多領域で実績を持つ。
日立製作所で証券系基幹システムや自社フレームワーク開発に携わり、チームリーダーとして要件定義から開発まで幅広く担当。ベイカレントではスマートシティ向けプラットフォーム開発をリーダーとして主導し、企画・技術選定・ベンダー調整・Azureインフラ設計/構築までを一気通貫で推進。独立後はAzureを活用した地図アプリ構築のオンラインレクチャーサービスを立ち上げるなど、技術とマネジメントの両面で強みを発揮している。
岡村さま:M.Tさんには、自社サービス開発におけるPMOとして入っていただきました。私がAIチーム全体のマネジメントと案件対応を兼務しているため、自社サービス側のプロジェクト運営を主に担っていただいているイメージです。
当社メンバーとインドネシアのパートナーを合わせた6〜10名ほどの混成チームに対し、進行管理やタスク整理、コミュニケーションハブの役割を担っていただいています。
S.Iさんには、プロジェクトリーダーの下で実装面を支えるエンジニアとして参画いただいています。既存アーキテクチャを理解した上で、機能設計から実装・リリースまでを継続的に担当していただき、開発チームの中核として新機能開発を進めてもらっています。
岡村さま:M.Tさんは、若手メンバーの多いチームの中で、非常に面倒見よく関わってくださる点が印象的です。まだプロジェクト運営や開発を学んでいる段階のメンバーも多いのですが、そのフォローまで含めて任せることができており、大変助かっています。
また、期待以上だったのが英語力です。インドネシア拠点とのコミュニケーションの橋渡しや、日本語だけでは伝わりにくい場面のフォローなど、国際的なチーム運営でも力を発揮してくれています。
S.Iさんは、要件の理解から実装・リリースまでを一貫して遂行できる方で、成果物の品質も安定しています。プロジェクトリーダーも開発面では全幅の信頼を寄せている存在です。
仕事以外でも飲み会に参加してくださるなど、チームにも自然に溶け込んでいただいています。
岡村さま:M.Tさんには、まず私のPM業務の一部を巻き取っていただくところからお願いしました。タスク整理や進行管理、課題の見える化を進めつつ、スクラムへの切り替えもリードしていただいています。
そのおかげで、私はPOとしての役割に集中できるようになり、価値検討や企画側に時間を割けるようになりました。
S.Iさんには、PoCや小さな機能追加から始まり、スケールフェーズに至るまで一貫して実装面を担っていただいています。設計方針に沿って確実に開発を進めてくださり、毎月コンスタントに新機能をリリースできる現在の開発ペースの基盤をつくっていただきました。
DXや生成AIのように変化の早い領域では、素早く形にする力が欠かせません。S.Iさんの実装力と安定したパフォーマンスが、こうしたスピード感を支える大きな要素になっています。
岡村さま:M.Tさんについては、まず私自身の負荷が大きく軽減されました。本来PMとしてかかっていた工数を引き受けていただいたことで、POとしての判断やお客さまとのコミュニケーションに集中できています。
また、スクラム移行が進めば、これまで2〜3カ月かかっていた機能リリースを1カ月程度に短縮できる見込みも立っており、今後の開発スピード向上の土台にもなっています。
S.Iさんについては、毎月のように新機能をリリースできている現在のペースが、そのまま成果だと捉えています。安定してパフォーマンスを発揮していただいているからこそ、DXや生成AIの取り組みを構想で終わらせず、きちんとプロダクトとして形にできています。
プロジェクトリーダーからの信頼も厚く、開発チーム全体の安心感や安定感にもつながっています。

岡村さま:総じて、とても満足しています。現在ご参画いただいているお二人についても、こちらのニーズに合う方をご紹介いただけました。
また、契約においては様々な調整事項が発生したのですが、Hajimariさんの取締役の方にも関わっていただき、双方が納得できる形を一緒に検討してくださいました。こちらの事情を踏まえ、柔軟にご対応いただけた点は非常にありがたかったです。
今後は、体制拡大のスピードをさらに上げていきたいと考えています。そのため、人手が不足してから相談するのではなく、ご参画可能なフリーランスの方がいらっしゃるタイミングで事前に情報をいただけると助かります。候補者像を先に把握できることで、こちらとしても次の一手を検討しやすくなると感じています。
岡村さま:当社のように基幹システムを中心に事業を展開してきたSIerにとって、DXや生成AIといった新しい領域へ踏み出す際に、社内だけで必要なスキルをそろえるのは容易ではありません。市場の変化やお客さまの期待を踏まえると、完全に準備が整ってからではなく、不足がある段階でも一歩を踏み出すことが求められます。
そのギャップを埋める手段として、専門性を持つフリーランスの方に力を借りながら、小さく始めて徐々にスケールさせていくアプローチは相性が良いと感じています。特にPoCや新規サービスの立ち上げフェーズでは、技術的に尖った方を必要なタイミングに、必要なボリュームだけ柔軟に参画いただけることが重要です。
すべてを自前で抱えるのではなく、外部パートナーと連携しながらDXを進めていくことは、当社にとって現実的で、非常に有効な選択肢だと考えています。
NRIシステムテクノ株式会社さまでは、生成AIを含むDX領域へ取り組みを広げる中で、高度な専門性を持つ人材をタイムリーに確保しにくいという課題がありました。
フリーランス活用は、その不足を柔軟に補う手段となり、小さなPoCからスケールフェーズまで一貫して前に進められる開発力をもたらしました。チーム運営と技術実装の両面で大きな推進力となり、リリースサイクルの短縮など、今後の事業インパクトも見据えられるようになっています。
フリーランス活用は、事業フェーズごとに最適なスキルを柔軟に取り込める現実的な方法です。変化の早いDX領域を迷いなく進めるための、有効な選択肢だと言えるでしょう。