【株式会社Ai.Connectさま】フリーランス活用で新規事業をゼロから形に|「どこまで任せていいかわからない」から「何でも任せられる」へ

2026.09.01

左から、弊社担当 加藤、経営企画本部長 野瀧さま

株式会社Ai.Connectさまは、賃貸アパート・マンションのオーナーさまに向けて、入居者が無料で使えるインターネット設備「アイネット」をはじめとする通信インフラ・IoTサービスを提供する、マンションISP事業を手がける企業です。

差別化が難しく価格競争に陥りやすい業界構造を打開するため、同社は事業戦略本部を新設。しかし社内には、事業開発を専門に手がけてきた人材がいませんでした。そこで同社が選んだのが、CXOレベルのフリーランス人材の活用でした。

本記事では、経営企画本部長として経営企画本部(元・事業戦略本部)を率いる野瀧さまに、フリーランス活用に踏み切った背景や活用前の不安、そして参画したお二人によって新規事業と既存事業にどのような変化が生まれたのかを伺いました。

フリーランス活用を選択した背景について

貴社の事業内容について教えてください

野瀧さま:当社は、賃貸アパート・マンションの不動産オーナーに向けて、通信インフラやIoTサービスを提供している会社です。不動産関連会社や建築会社、ハウスメーカーを通じてオーナーとつながり、その方が保有する物件にサービスを供給しています。

業界では「マンションISP」と呼ばれますが、わかりやすく言えば、ビジネスホテルで無料Wi-Fiが使える、あの仕組みのマンション版です。オーナーに設備やサービスの費用をご負担いただき、入居者は無料でインターネットを使える。そこにさまざまなサービスをアドオンしていくのが基本のビジネスモデルで、創業3期目ごろから十数年、当社の主力として続けてきたサービスです。

そのなかで、どのような課題があったのでしょうか?

野瀧さま:一番大きいのは、差別化が本当に難しい業界だということです。インターネットは、例えるなら水道管を引く工事のようなもので、引いてしまえば各社に大きな違いはありません。

そうなると「うちは大きい蛇口をつけます」「うちは浄水器をつけます」といった、どこでもできることを差別化と称して売り合うことになる。当社にできることは他社にもできますし、他社にできることは当社にもできる。結局は価格競争になり、業界全体が疲弊しがちな構造なんです。

さらに中長期で見ると、人口が減少していく一方で、賃貸アパート・マンションの住宅ストック数は増え続けています。住む人が減り、住める場所が増えれば、オーナーの物件運用は必然的に厳しくなる。インターネット無料という付加価値も一般的になってしまった今、このままでは業界全体が厳しくなるという見立てがありました。

だからこそ、当社のコアコンピタンスとして「新しい価値を生み出す力」を掲げ、16期から新規事業を生み出す専門部署として、私が今いる事業戦略本部(現・経営企画本部)を立ち上げました。

なぜフリーランス活用という選択だったのでしょうか?

野瀧さま:正直に言うと、当社には事業開発を専門にやったことのある人間が私以外いなかったんです。もともとスピード感を大切にする社風で、実行しながら形にしてきた会社でした。テーマを定めてゼロから計画的に事業を組み立てるという経験は、当社にとって挑戦でした。

私自身も当時は営業を見ながら事業戦略に携わる兼務状態で、どちらにも十分なリソースを割けない。この状況で新規事業を本気で立ち上げるなら、しっかりリソースを割き、プロとして一緒に進めてくれる人が必要でした。

ただ、求めていたのは「事業開発だけをやる人」ではありません。経営層から次々と生まれる構想やアイデアを受け止めて、事業として形にしてくれる人です。

事業開発にピンポイントで入るBizDev人材というより、会社全体を俯瞰しながらコントロールできる、経営層に近いCXOレベルの人材。相談役に近い立ち位置の方が必要だと考えていました。

Hajimariには、どのような人材を希望されていたのでしょうか?

野瀧さま:まず、事業開発ができること。それに付随して、数字に強いこと。この2点は外せない条件でした。経営を理解していて、かつ事業の細部まで解像度を持って見られる方、というイメージです。

そしてもうひとつ重視したのが人柄です。当社の代表はコミュニケーションのスピードがとても速いタイプなので、そのテンポについていける方、そして社内に自然に溶け込める方をお願いしました。そこでご紹介いただいたのが、N.KさんとS.Kさんです。

フリーランス活用にあたって、不安や懸念はありましたか?

野瀧さま:ありました。これまでも業務委託の方に「このタスクをお願いします」と仕事をお願いする経験はあったのですが、幅広なテーマを渡して自律的に走ってもらう関係性は初めてで、最初は正直、どう付き合えばいいのかわからなかったんです。

一番大きかったのは、「どこまで任せていいのか」という線引きです。

それから、プロの人材とやり取りするにあたって、自分の考えを、相手に伝わる形で言語化できるだろうかという不安もありました。

たとえば、「社内のコミュニケーションがうまくいっていません」と伝えるのと、どこで情報が滞っていて、何がネックになっているのかまで整理して伝えるのとでは、まったく違いますよね。プロの方にお願いする以上、そこまで言語化して渡さなければいけないんだろうなと、勝手に身構えていた部分があったと思います。

もうひとつは、フリーランスという契約形態だからこそ、お互いに割り切った関係になってしまうのではないかという懸念です。大きな仕事をまとめてお任せするなかで、会社の細かな事情や背景まで汲み取ってもらえるのだろうか。合理性だけで判断されてしまわないだろうか。まだお二人の人柄を知らない段階では、そんな漠然とした不安がありました。

また、CXOレベルの方を迎えるにあたっては、社内で誰にどのように報告・相談するのかというレポートラインをどこに置くのかも考えました。どのポジションに位置づけるかによって仕事の渡し方も変わるので、受け入れ方をある程度整理しておく必要もありました。

株式会社Ai.Connectさまへ参画したフリーランス

N.Kさん
0→1の新規事業立ち上げとtoBマーケティングに強みを持つ事業開発のプロフェッショナル

国内大手人材サービス企業に新卒入社し、営業企画から実務まで幅広く経験。部門責任者として、メールマーケティングによるインバウンド獲得の向上や、営業生産性を高める仕組みづくりなど、関係者を巻き込んだプロジェクト推進に従事する。独立後は新規事業支援を中心に、リード獲得を目的としたメディア立ち上げやCRM領域の戦略立案から実行までを手がける。生成AI領域のスタートアップでは、1人目のビジネスサイドとして参画。事業戦略の立案から実行、VCとのKGI・KPI議論までを担い、億単位の資金調達に貢献した。

S.Kさん
事業立ち上げからグロースまで一気通貫で推進する事業開発・マーケティングのプロフェッショナル

大手ECプラットフォーム企業にてECコンサルタントとして460社以上の店舗支援を担当し、社内表彰を複数回受賞。その後、ヘルスケア領域の事業会社で本社マーケティングやM&A後の事業グロース支援に従事し、ハンドメイドマーケットを運営する企業では、マーケティング責任者として広告運用・CRM・アプリグロースを推進する。独立後は、経営コンサルティングや新規事業開発、PdM支援など幅広い領域で活躍。オンライン診療サービスを展開する企業では、マーケティング部長・新規事業責任者として、立ち上げ期のサービスをGMV3億円規模まで成長させ、法人向け新規事業を100社超へ拡大した。

フリーランス活用の成果について

N.KさんとS.Kさんには、どのようなミッションをお願いしたのですか?

野瀧さま:かなり抽象度の高いボールをお渡ししています。

N.Kさんにお願いした一番大きなテーマは、リフォーム関連事業の構築で、それ以外にも、採用領域の課題整理や採用試験の設計、高齢者向けプロダクトの商談への同行など、社内で持ちきれないテーマが出てくるたびに、さまざまなことをお願いしています。

S.Kさんには、経営として実現を目指していた、民泊マーケットに食い込むための新規サービスの構築をお願いしております。当社にあったのは『こういうサービスをやりたい』というテーマとビジョンです。そこから、市場のリサーチ、サービスの骨子づくり、事業計画の策定まで、ゼロベースで進めていただきました。

さらにS.Kさんには、この新規事業に加えて、既存のインターネットサービスの営業改革にも入っていただいています。営業フローや仕組みの見直しを、営業ミーティングに参加しながら進めてもらっています。

私自身もS.Kさんと毎週1on1をしてもらっていて、半分メンターのような存在ですね。

お二人とは、普段どのようにコミュニケーションを取っていますか?

野瀧さま:それぞれの事業ごとに定例ミーティングがあり、そのなかに営業定例など、細分化したミーティングもいくつかあります。

基本はリモートですが、月に1回は全員がオフラインで集まる定例を実施していて、それ以外は必要に応じてクイックなミーティングを行っています。

接点が多いこともありますが、正直、活動が見えていなくても不安を感じることがないんです。アウトプットの質と量を見れば、どれだけ深くコミットしてくださっているかが自然と伝わってきます。

業務委託の方との仕事では、活動が見えないと「本当に動いているのかな」と不安になることもあると思うのですが、お二人に関してはそれがまったくないです。

お二人の仕事ぶりで、特に印象に残っていることはありますか?

野瀧さま:とにかく、自分からキャッチアップしに来てくれることです。

業務委託という契約上、どうしても情報はこちらから渡さなければいけない。でも、それが手間になって任せきれないということもあると思います。お二人は逆で、「ここが課題ですよね」と自分から社内に入り込んで、課題を拾い上げて動いてくれるんです。

当時、次の期に向けた準備で手が回らなくなっていた私が、形になりかけていたプロダクトについて「これ、こんな感じなんですが、必要な情報を拾ってもらえますか」と、かなり粗い状態でお渡ししたのですが、「じゃあ拾ってみます」とすっと引き取ってくれました。

それでいて、こちらの意見をきちんと尊重しながら並走してくれる。プロだからといって、自分たちの考えを押しつけるようなところがないんです。

お二人とも社員と変わらないくらい会社に深く関わってくれていますし、一緒に飲みに行くこともあるくらい関係性ができています。もう完全にメンバーの一員ですね。

N.KさんとS.Kさんの参画によって、どのような成果が生まれましたか?

野瀧さま:一番大きな成果は、新規プロダクト2件がほぼ完成し、リリース目前まで来ていることです(インタビュー時点)。いずれも当社の中期経営計画にも関わる、インパクトの大きな事業です。

社外の関係機関との調整に時間を要した部分はありましたが、社内でコントロールできる準備は1年弱でほぼ完了しています。これは間違いなく、N.KさんとS.Kさんの力がなければ実現できなかったと思っています。時間をかければできた、という話ではなく、社内だけでは形にできなかったはずです。

しかも、事業の設計がとても丁寧なんです。私自身は、事業を作ったあとの現場への引き継ぎが粗くなってしまうこともあるのですが、N.Kさんは営業への渡し方や事業部間の連携など、実際にサービスを届けるところまで考えて設計してくれる。そのバランス感覚には、さすがだなと感じています。

既存事業の側でも、S.Kさんが入ってくれた営業改革によって、目標達成率は明確に上がっています。売上にも良い変化が出ていますし、現場にも取り組みが浸透しています。各部署のマネージャーからも信頼を得ていて、言っていることが合理的で、的を射ているからこそだと思います。

さらに、ただ業務をこなすだけではなく、社員のレベルを引き上げるような動き方もしてくれており、事実向上していると感じています。

フリーランス活用前に感じていた不安は、参画後どう変わりましたか?

野瀧さま:完全になくなりました。

線引きに悩むどころか、今では新しいテーマが出てくるたびに「これはN.Kさんにお願いできないか」「S.Kさんならいけるんじゃないか」と考えるほど、何でも任せられる存在になっています。

言語化に対する不安も杞憂でした。S.Kさんとの1on1では、きれいに整理できていない悩みをそのまま話すこともあるのですが、どんなボールを投げても、きちんと受け止めて返してくれる。「それはわかりません」で終わることがないので、安心感が違います。

フリーランス活用という手段について

フリーランス活用のパートナーとして、Hajimariを選び続けている理由を教えてください

野瀧さま:理由は明確で、ひとつは人材の厚みです。今回お伝えしたのは「事業開発ができる」「数字に強い」「社内に自然に溶け込める人柄」という、かなり抽象度の高いオーダーでした。それでも、その意図を汲んでN.KさんやS.Kさんのような方をご紹介いただけた。お二人とも本当に幅広いテーマに対応できる方で、ここまで来ると信頼しかありません。

もうひとつは、間に入ってくださる担当の方のコミュニケーションです。とにかくレスポンスが速い。当社はスピード感を大事にしている会社なので、テンポよくやり取りできることは本当にありがたいですね。何か特別な一点があるというより、引っかかるところが何もなく、事業運営がスムーズに回っている状態そのものが、Hajimariを選び続けている理由だと思います。

今後、お二人にはどのようなことを期待されていますか?

野瀧さま:17期は、新規事業の成功がとても重要なテーマです。そして組織としては、事業戦略本部が経営企画本部へと発展し、さらに経営の機能を担う経営戦略室を置く構想があります。N.KさんとS.Kさんには、その経営戦略室の一端を担っていただきたいとも考えています。

お二人への期待は、もはや「これをやってほしい」という個別のものではありません。事業と会社全体を見ながらバランスを取ってくれる存在として、事業開発にとどまらず、全社的に活躍していただけるのではないかと思っています。というより、すでにそう動いてくださっていますね。

最後に、これからフリーランス活用を考えている企業さまへメッセージをお願いします

野瀧さま:私自身、以前はフリーランスの方を、業務単位で完結する外部パートナーというイメージで捉えていました。少し言い方は悪いですが、割り切った関係が前提だと。でも今回、そのイメージは完全に覆されました。メンバーとして深くコミットしてくれる方は、確かにいます。

そして、これから検討される企業さまにお伝えしたいのは、課題をきれいに整理できていなくても大丈夫だということです。「うちの課題はこれです」と言語化しきってからでないと相談できない、と考えがちですが、頭のなかにあることをそのまま話せば、きちんとキャッチアップしてくれる方々が揃っています。実際、整理しきれていない相談でも、きちんと拾い上げていただいていますから。

コストパフォーマンスを考えるなら、強くコミットしてくれるフリーランスの活用は本当に有効な選択肢です。悩んでいるなら、まずは無料の面談で実際に話して、人柄を確かめてみることをおすすめします。

フリーランス活用は、経営の構想を事業に変える「受け皿」になる

株式会社Ai.Connectさまがフリーランス活用に踏み切った背景には、差別化が難しく価格競争に陥りやすい業界構造がありました。それを打開する新規事業を立ち上げようとしたとき、社内には事業開発を専門に手がけてきた人材がいなかったのです。

同社が迎え入れたのは、決められたタスクだけを担う人材ではなく、テーマとビジョンだけの粗いボールを受け止め、リサーチから事業計画、そして現場に届けるところまでを形にできるCXOレベルの人材でした。活用前にあった「どこまで任せていいのか」「割り切った関係になるのではないか」という不安は、自ら社内に入り込み、課題を拾い上げて動くお二人の仕事ぶりによって払拭されています。

結果として、新規プロダクト2件がリリース目前まで進み、既存事業の営業でも目標達成率が向上しました。

課題を言語化しきれていなくても、頭のなかにある構想をそのまま渡せる。フリーランス活用は、経営の構想を受け止め、事業として形にしていくための「受け皿」になり得るのではないでしょうか。

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