左から新規事業開発部 古谷さま、マーケティング部 大上さま
AlphaTheta株式会社さまは、世界シェアNo.1を誇るDJ機器メーカーです。長年培ってきた技術力でトップDJから絶大な支持を得ています。近年では電子楽器の開発やダンサー向けアプリ開発にも着手し、新たな市場への挑戦を続けています。
そんな中、AlphaTheta株式会社さまは、市場進出戦略(GTM)においてフリーランスの力を活用されました。革新を続ける同社が、なぜフリーランスの起用に至ったのか、その理由と成果について詳しく伺います。
古谷さま:当社は、DJカルチャーを支える企業として、DJ機器を中心に事業を展開しています。ターンテーブルやミキサーといったDJに欠かせない機材に加え、スピーカーやヘッドホンなどの音響機器も提供しています。
また、DJのライフスタイルを支援するDJソフトウェア「rekordbox」や、世界中のミュージシャンや著作権者へのロイヤリティの公正な分配を支援することを目的としたサービス「KUVO」など、幅広いソリューションを展開しています。
古谷さま:DJ市場は非常にニッチで、将来的にマーケットが飽和する可能性があると感じていました。そのため、新たな収益源を確保するべく、新規事業に着手しました。
私は電子楽器事業を担当しており、DJが楽曲を選曲するだけでなく、楽曲そのものを制作できるような機材を提供したいと考えています。これまでに、以下2つの商品をリリースしましたが、今後さらにこの分野を強化し、事業の拡大を目指しています。
また、ダンサー向けの事業も立ち上げており、ダンサーが効率的にパフォーマンスを練習できるiPhoneアプリ「DanceTribe」の開発にも取り組んでいます。
古谷さま:新規事業の立ち上げに際して、最初に直面した課題は人員不足でした。
電子楽器事業を進める中で、マーケティング部にもサポートをお願いしていますが、彼らの主な担当はDJ事業です。そのため、ほとんどの場面で私一人で対応せざるを得ず、人材の確保が急務となりました。
古谷さま:フリーランスを選んだ理由は、必要なタイミングで最適な人材をアサインし、スピード感を持ってプロジェクトを進めるためです。
新規事業では状況が常に変化し、それに伴って業務内容も変わります。中途採用や社内異動といった選択肢もありますが、当初の想定業務と実際の業務が異なる場合、ミスマッチが生じる可能性があります。
フリーランスであれば、変化する状況に合わせて、必要なスキルを持つ人材を柔軟に確保できるため、この方法が最適だと判断しました。
古谷さま:フリーランス活用は今回が初めての試みです。以前、商品企画部に所属していた際も、フリーランスの方と仕事をする機会はありませんでした。
当社の設計開発部門には多くのエンジニアが在籍しているのですが、この分野では主に業務委託契約が一般的です。
大上さま:マーケティング部についてお話ししますと、日本の本社は戦略立案を担う「ブレイン」の役割を果たしており、これまでフリーランスを活用したことはありませんでした。
一方、売上の大半を占めるヨーロッパ・中東を担当するロンドン拠点と、北中南米を統括するロサンゼルス拠点の販売子会社では、実務においてフリーランスを活用するケースが多いです。
今回、本社が戦略策定の上流工程からフリーランスと協働するのは初めての経験です。
古谷さま:電子楽器事業におけるマーケティング担当として、新商品のマーケティングプランの策定ができる方をオファーしました。
また、当社はグローバル展開を行っているため、グローバルマーケティングの経験が必須であることも条件として提示しました。
大上さま:マーケティングの戦略的な知識に加えて、当社が持つ音楽関連のノウハウや特性をうまく融合できる方が理想的であるとお伝えしました。
古谷さま:N.Iさんには、電子楽器事業の新商品のマーケティングプラン策定を担当するプランナーというポジションで入ってもらっています。
コミュニケーションは週に1回の定例ミーティングを通じて行い、それ以外のタスクについては基本的に彼にお任せしています。
古谷さま:非常に誠実で爽やかな印象をお持ちの方です。仕事をする上で人柄はとても重要だと考えているので、彼の意見を素直に受け入れることができました。
もちろん、スキル面でも期待以上の活躍をしてくれました。私たちはDJ事業のマーケティングには自信がありますが、今回は新規事業という新たな領域への挑戦です。
N.Iさんは、音楽やDJ業界にとらわれず、的確な提案をしてくれるので、とても頼りになります。
古谷さま:私たちに不足していた点が明確になり、本当にやるべきことが整理されました。
私たちが主戦場としているDJマーケットでは、これまで「あうんの呼吸」で事業を進めてきましたが、新規事業ではそれが通用しません。
N.Iさんの参画により、自分たちの考えを言語化して伝えることを意識するようになり、その結果、プロジェクトへの理解も深まりました。
大上さま:社内だけで議論していると、どうしても思考が似通ってしまうことがあります。そこにN.Iさんが加わったことで、新しい視点が生まれ、チーム全体がアイデアを受け入れやすい環境ができたのは、大きな変化でした。
さらに、N.Iさんは上流工程にも精通しているため、プロジェクトのゴールを早期に設定し、議論をクリエイティブに進めることができます。商品ローンチはまだですが、プロセスは非常に順調です。
古谷さま: スピーディーに優秀な人材をご紹介いただき、大変助かりました。当社は中途採用も受け身になりがちで、社内異動にも時間がかかります。
しかし今回は、Hajimariさんがわずか1〜2週間で3〜4名のハイスペックな方をご紹介くださり、参画までのプロセスが非常にスムーズでした。おかげで、当初の課題を解決できたと実感しています。
大上さま: 最初にご依頼した際の人材要件に対して、他社では条件に合わない候補者が紹介されることも少なくありませんでした。
しかし、Hajimariさんは「この方のこういった点が条件に合っている」と非常に的確に候補者を選んでくれました。
どの方も優秀で、選ぶのに本当に苦労したほどです。最終的に、条件をしっかりと見極め、対話を重ねた結果、N.Iさんとのご縁が生まれました。
古谷さま:新規事業において、人材の流動性は非常に重要だと感じています。特に、直面する課題やタスクに対して、必要なスキルを持つ人材を迅速に確保できるフリーランスの活用は非常に有効な手段です。
また、フリーランスの方々が参画することで、社内に新たな刺激が生まれます。既存社員とは異なる視点や発想を持っているため、社内では生まれにくい斬新なアイデアや客観的な意見をもたらしてくれます。
今回のN.Iさんから得た知識やノウハウは非常に貴重であり、全社的に共有し、組織全体の力を高めるために活用していきたいと考えています。
フリーランスの活用は、個々のプロジェクトの成功だけでなく、会社全体の成長にも大きく貢献するものと確信しています。
AlphaTheta株式会社さまは、適切なスキルを持つフリーランスを活用することで、新規事業のスピードと柔軟性を飛躍的に向上させました。
フリーランスは、特定の企業文化に縛られることなく、社内に新たな視点や刺激をもたらし、革新的なアイデアが生まれる環境を促進します。
フリーランスの活用は、時代の変化に対応しながら企業の成長を促進する有効な手段の一つであり、AlphaTheta株式会社さまの挑戦はその成功例と言えるでしょう。