
左から、弊社担当 寺尾、CTO 井上さま
株式会社Yuimediさまは、「データで医療・ヘルスケアの世界をひとつに結う」をミッションに掲げ、医療データの利活用を推進する企業です。現在は米国市場向けのプロダクト開発にも注力し、医師が研究に専念できる環境づくりに取り組まれています。
一方で、新規事業ゆえのピボットの可能性を見据えた際、正社員採用だけではスキルのミスマッチが起きやすいという課題がありました。また、副業人材では日中の稼働やコミュニケーション量の確保が難しく、より深く事業にコミットできる体制を必要としていたといいます。こうした背景から、高い専門性と柔軟な稼働を両立できるフリーランス人材の活用を決断されました。
今回は、CTOの井上さまに、フリーランス活用のきっかけやその成果についてお話を伺いました。

井上さま:当社では大きく3つの事業を展開しています。
一つ目は、企業や医療機関が保有する医療データを利活用可能な形に整備する事業。二つ目は、大学病院が保有する医療統計データを製薬企業へ提供する国内初の医療データ活用スキーム”YuiData事業”で、こちらはまだ駆け出しの段階にあります。
そして三つ目が、今回お話しするアメリカ向けに開発しているYuiQuery事業です。研究を行う医師に向け、研究に必要なデータ処理や統計解析を極力シンプルにし、本来注力すべき研究に集中いただけるプロダクトを提供しています。現在は無料トライアルユーザーが複数名いる段階で、これから本格的なセールスに進んでいくフェーズです。
組織体制としては、アメリカにセールスメンバーが4名、日本には私を含めエンジニアが6名在籍しており、そのうち正社員が3名、業務委託が3名という構成です。
井上さま:まだ立ち上がって間もないプロダクト事業のため、状況によっては大きくピボットする可能性があります。その際、求められるスキルセットや経験値も大きく変わってしまうため、特定の技術に寄った正社員だけでチームを固めてしまうと、スキルのミスマッチが起きやすいという課題がありました。
一方で、副業として参画いただく業務委託の場合、日中の稼働が難しいケースが多く、コミュニケーションが十分に取れずに深い業務をお願いしにくい、という別の課題も抱えていました。
井上さま:フリーランスとして専業でやっている方であれば日中も稼働でき、週3~4などのコミット量がとれます。そのため、コミュニケーションが取りやすく任せられる業務の幅も広がると考えたのが。フリーランス活用を決めた理由です。

井上さま:T.Kさんには、フルスタックエンジニアとしてWeb開発のポジションでご参画いただきました。
また、M.KさんにはLLMエンジニアとして参画いただきました。単にLLMを活用するだけではなく、プロダクトの中に実装していく経験が求められる、かなり専門性の高いポジションです。
井上さま:T.Kさんは「一緒に仕事がしやすそうだな」という印象が強い方でした。面談の段階からこちらの投げかけに的確に回答してくださり、「なぜ今この質問をしているのか」がよく伝わる深い質問もしてくださいました。
こちらで用意したものをただ開発してもらうのではなく、一緒に考えながら進めていく必要があるなかで、T.Kさんは開発スキルと定性的なスキルのバランス感覚に長けており、とても心強く感じました。
M.Kさんには、どこから手をつければよいか分からない状況でご参画いただきましたが、「どう進めれば必要な成果が得られるか」という非常に抽象的な部分から、一緒に考えながら取り組んでくださいました。
泥臭い作業ではありますが、こうした地道なものも進んでやってくださる方で、とても頼りになります。
井上さま:T.Kさんは、AIコーディングの進化を素早くキャッチアップし、世界標準のスループットに合わせながらタスクを効率的に進めてくださいました。主流とされる開発スタイルを押さえつつ、必要に応じて改善や調整を行いながらアウトプットを出していただいています。
M.Kさんには、LLMを使った製品の性能試験において、試験設計からテスト作成、テストで計測するプログラム作成まで、一貫して取り組んでいただきました。
井上さま:T.Kさんには、1機能という大きな単位をお任せし、リリースまで進めていただいています。社内のエンジニアだけで行っていた設計の議論にもT.Kさんが加わることで、一緒に検討しながら進められるようになり、期待以上の成果を得られています。
M.Kさんには、ご参画いただくことで、これまでは実現できなかったことも進められていると感じています。LLMを使った製品の性能試験の設計や改善は、私一人では力や専門性が足りなかったと思いますが、M.Kさんに補っていただいたことで大きく前に進められました。
プロンプトエンジニアリングの領域では、JavaScriptというM.Kさんの専門外の部分にも取り組んでいただく必要がありましたが、AIコーディング技術の進化も活かしながら対応してくださり、活躍の幅も広がっています。
お二人にお任せしている業務には、勘所が重要な作業も多くあります。しかし、安心してお任せできるため、私しかできなかった部分をお願いできるようになったことが、大きな成果だと感じています。

井上さま:いくつかのエージェントを利用してみましたが、こちらの要望をしっかり汲み取って紹介してくださる方の割合がとても高く、さらに対応もスピーディーだったので、とても助かりました。
井上さま:フリーランス活用自体は経験があったものの、これまでは副業のような形でご参画いただくことが多かったため、T.KさんやM.Kさんのようにしっかりコミットしてくださる方と一緒に働くのは久しぶりでした。
相性の良い方が多く関わってくれたことで、プロジェクトがスムーズに進み、大きな力を発揮してくれたと感じています。
当社では、フリーランスだからといって正社員と扱いを変えることはありません。プロジェクトのメンバーとして参画いただき、その人の働き方やスキルに合わせた配置やコミュニケーションの工夫をこちら側でも行うことで、大きな力を発揮してもらえると考えています。
株式会社Yuimediさまでは、事業の成長や変化に柔軟に対応できる組織づくりと、高度な専門領域の強化を両立するため、フリーランス人材を活用しています。
安定した稼働が可能な形でフリーランスが参画することで、副業では難しかった日中の密なコミュニケーションや設計段階からの深い関与が実現し、正社員と同等のスピード感で開発を進められています。その結果、外部の知見を「プロジェクトの一員」として取り込むことが、プロダクトのリリースを大きく前進させる成果につながりました。
変化の激しい新規事業フェーズにおいて、必要なタイミングで最適な専門性を柔軟に取り入れられるフリーランス活用は、リスクを最小限に抑えつつ事業成長を最大化するための、有効な戦略といえるでしょう。