【グロービスさま】新たな学習プログラム開発に、シニアクラスのフリーランスエンジニアを活用

2024.02.27

テックリードエンジニア 松原さま

グロービスさまは、経営に関する「ヒト・カネ・チエ」のインフラを構築し、それらのシナジーを起こすことで、社会の創造と変革を実現している企業です。ヒトにまつわる事業のなかでも、ビジネススクール「グロービス経営大学院」は中核を担っています。

そんな「グロービス経営大学院」は、2022年4月より、動画とAIを取り入れた「ナノ単科」という新たな学習プログラムを提供しています。「ナノ単科」を開発するチームでは、シニアクラスのフリーランスエンジニアを活用することで成長中です。

今回は、テックリードエンジニアの松原元気さまにナノ単科チームがフリーランスを活用した背景や、その効果を伺いました。

シニアクラスのエンジニア採用が急務に

「ナノ単科」とは、どのような学習プログラムですか?

松原さま:グロービスでは、一人ひとりの課題や学習スタイルに合った方法で学び始めて、段階的にビジネスの実践力を身に付けていただけるようにサービスを展開しています。オウンドメディア「GLOBIS知見録」と定額制動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」で知識の習得を、グロービス経営大学院ではAIと動画で学ぶ「ナノ単科」で実践への助走を、次にクラスでのディスカッションを通して学ぶ3カ月のグロービス経営大学院「単科」、最終的には2年間のグロービス経営大学院「本科」で本格的な実践力を身に付けることができます。

「ナノ単科」のリリースが社内で決定した際に、動画とAIに加えてオンライン授業やディスカッションを組み合わせた新しい学習プログラムとして、サービス提供のプラットフォームとなるアプリ開発等を推進するエンジニアが必要となりました。

グロービスのサービス展開

フリーランス活用が効果的だった理由とは?

松原さま:新規サービスの立ち上げということもあり、スピード感をもって開発に力を注いでくれる優秀なエンジニアが必要でした。しかし当社では、プロダクトごとに必要なリソースが充てられているため、社内での人事異動や配置換えをすぐに行うことは難しい状況でした。そこで、即戦力となるエンジニアを雇えて、流動的にリソース配分ができるフリーランス採用を活用しました。

フリーランスの方々であればより速く、フレキシブルに参画していただけるのではないかと考えました。

Hajimariで、どのような人材をオファーしたのでしょうか?

松原さま:経験豊富な方に引っ張っていっていただく方が新規事業の立ち上げがスムーズになるだろうと推測し、10年以上活躍し続けているようなシニアクラスのエンジニアに絞ってオファーしました。

加えて、知的好奇心の高い方を厳選するように心がけました。

シニアクラスになると、わざわざ新規事業に参画しなくても一定の報酬を得られるケースが多いのではないかと思います。そんな中でもゼロイチでサービスを作ることが好きで、AIや動画を活用した最先端の学習スタイルを開発し新たな価値提供していきたいというメンタリティの方のほうが、マッチすると考えました。

グロービスさまへ参画したフリーランス

K.Hさん33歳
プロダクトマネジメントディレクターを経験した後、株式会社メルカリに入社

ソーシャルカードゲームのディレクターとしてプロダクトマネジメントに従事し、2016年に株式会社メルカリへ転職。フリマアプリのプロデューサーおよびプロダクトマネージャーとして企画業務全般を担当。日本版メルカリのグロースオーナーを務め、1年間で取引額を年70%伸ばすなど豊富な実績を持つ。現在はフリーランスとしてもヘルスケア領域のスタートアップ企業にてPMを務め、さらに業務の幅を広げている。

K.Mさん34歳
IT系のベンチャー企業、プロフェッショナルサービス企業、インターネット広告事業を経験後、独立

インターネット広告・CRM事業のベンチャー企業に入社後に、株式会社サイバーエージェントのアドテク事業に転身。独立後はソニーグループで機械学習・データサイエンスの研究開発に携わる。

I.Sさん36歳
デザイン学校を卒業後、MONOspace株式会社を設立

2011年よりMONOspace社を立ち上げ、本格的にデザイン業をスタート。シードフェーズ、アーリーフェーズといったWeb・サービスデザインの仕様が固まり切っていない企業と綿密なコミュニケーションを取りながら、多くのデザイン業務を担当。BASE株式会社では創業時期よりディレクションを行い、サービス開発に貢献。その他企業でも代表者の意図を開発陣営に落とし込むなど、中核を担う立場で参画。

I.Yさん41歳
SIer企業から独立後、起業を経験し、株式会社セキュアサイクルに入社

SIer企業にてプログラミングの基礎を学んだのちフリーランスとして独立し、サーバーサイドでのシステム開発に従事。その後、大学講師での就業経験を活かし、小学生向けのプログラミングスクールを立ち上げるために起業。2019年より株式会社セキュアサイクルに入社し、セキュリティ対策サービス管理システムの開発を担う。フリーランスとしては、フルスタックエンジニアとして要件定義〜保守運用まで担当。

S.Kさん38歳
DTPデザイナー、UIデザイナー、UXディレクター

DTPデザイナーとして社会人生活をスタートし、UIデザイナーとしても活躍され、その後UX設計〜リサーチの分野を経験。ディレクターとして、ビジネス戦略からUX体験設計を起こし推進する役割を多く担う。現在はワイヤーフレームや全体仕様書作成、既存サービスのGA分析、改善提案まで幅広く従事。

採用した方々は開発チームを牽引し、事業を成長させるために不可欠な存在に

フリーランスの方々にはどのようなポジションで入ってもらいましたか?

松原さま:新規事業を立ち上げるにあたり、仮説検証を繰り返しながら仕様の変更ができたり、一緒に確認していけたりするようなポジションの方を必要としていました。

フリーランスの方々にはその立場を担っていただきたく、テックリードとしてご参画いただきました。この役割は、人や組織のマネジメントをするというよりは、技術面でプロダクトをリードしていくようなポジションです。

開発チームを牽引し、事業を成長させるために不可欠な存在としてご活躍いただけたと思います。

参画されたフリーランスはどんな方々でしたか?

松原さま:大企業や大手スタートアップで10年以上エンジニアリングをしてきた経験豊富な方々なので、開発における難所やつまずきそうなポイントを予見し、前もって対応するなど大きな支えとなって下さいました。

私はこれまでフロントエンドをメインに携わってきたのですが、ご参画いただいた皆さんはアプリ開発に圧倒的な経験を持っていたり、フロントエンドからバックエンド、インフラまで全般的に知識と技術を持っていたりします。その姿を拝見し、幅広くスキルを持つことは新規事業において非常に心強く、頼りになるのだと学ばせていただきました。

また、人柄は率直で明るく、誠実な方ばかりで、新規サービス開発ではどうしても大変なことが多いものですが、そんな中でもしっかりファクトに向き合ってくださる方が多かったと感じています。プロフェッショナルとしての姿勢を間近でみることができ、個人的にも教わることばかりだったと感じています。

どのようにフリーランスの方と課題解決を進めていったのでしょうか?

松原さま:はじめに、当社の教材開発チームやプロダクトデザイナーが考案する学習体験を作るための仕組みが技術的に可能なのか、どのくらい時間がかかるのかなど、実現性を計るところから入っていただきました。

その後、ユーザーの反応を拾いながらプロダクトに落とし込んでいく作業を行っていくと、今度は次第に追加したい機能が洗い出されていきます。

実際に開講すると、途中でガラッと中身を変更することは難しく、開講までに必要な機能のリリースを完了しなければなりません。Jira(プロジェクト管理ツール)にチケットを組み、ロードマップを引いてそれぞれの機能に優先順位をつけてスケジュールを切っていきました。

期日に追われる状況の中でもフリーランスの方々がフレキシブルに対応してくださったおかげで、「この機能は次の開講までにここまでいけそう。他の機能はその次にしよう。」とリリースの目途を立てて開発を進めることができたのだと思います。

フリーランスの方々が参画した成果はどうでしたか?

松原さま:大きくわけて三つの成果を感じています。

一つ目は、新規事業で仮説検証を立てるうえで、フリーで活躍されているレベルのエンジニアの方々が参画して下さったことで、安心感や安定感が生まれたことです。経験の浅いエンジニアだった場合、本来できることを検証しきれずにできないと判断したり、難しい開発面の工数把握を甘く見積もったりなどがあり得ると思います。しかし、シニアクラスの方が技術的な観点を持って議論に入ってくださったことで、そういった不確定要素が確実に少なくなりました。

二つ目は、実際に開発を進めていく際の突破力を得られたことです。自走する力のある方がチームに合わせて技術力を発揮し、私達を引っ張ってくださいました。

最後に、チーム全体のスキルの底上げに貢献していただいたことが一番大きな成果だったと思っています。高い技術力が周りにも波及し、若手のエンジニアにもよい影響が与えられました。

開発に限らず、今の年齢でやっておいたほうがよいことや失敗経験などを、実力のある方に相談できる機会は貴重なものでした。フリーランスという立場でありながら「気軽に相談できて、教わりやすい先輩」として立ち振舞ってくださり、自分自身や仲間たちの成長にも大きく貢献してくれたと思います。

加えて、テックの領域は技術の移り変わりが激しいため、内向きな組織では技術の選定が本当に正しいのかをジャッジすることが難しいもの。そんなとき、客観性を持ったエンジニアがいることで新たな気付きが生まれ、納得感を持って開発を進めることにもつながったと感じています。

新規サービス開発における、フリーランス活用という手段について

プロパートナーズを活用してみていかがでしたか?

松原さま:プロパートナーズは優秀な人材のプールが確保されているため、案件に合った方がすぐに参画してくれます。そのスピード感こそ、最大の魅力だと思います。

やはり自分達だけで人材を探すとなると、手が空いていて、優秀で、費用感も合う方を見つけるのはかなり難しいもの。知人に声をかけたとしても手一杯であったり、旧知の仲だからこそ条件のすり合わせがしにくかったりするのです。

そんなとき、プロパートナーズが間に入ってくれることで、契約周りや条件面の交渉なども任せることができ大変心強いと感じました。

また、担当の方のレスが速いこともサービスを活用してよかったポイントの一つです。メールではなくチャットツールで迅速に対応してくださるため、信頼できる存在だと感じました。

外部の風を取り入れ、イノベーションを生み出す

グロービスさまでは、オランダや韓国、カナダなど世界中からフリーランスのエンジニアに参画してもらうことで人材のダイバーシティが増しているといいます。

フリーランスを活用し、その高い能力が松原さまをはじめとする社員の成長や活躍を後押ししています。「ナノ単科」にはAIコーチング機能により新たな学習体験が生まれるなど、フリーランスの外部の視点が組織や事業のイノベーションにもつながっています。結果的にチームがよりよい方向に向かい続けているそうです。

優秀かつフレキシブルに対応できる即戦力が手に入ること、また議論一つとっても多様な視点が担保されることは、フリーランス活用ならではのメリットと言えるのではないでしょうか。

今回の事例のソリューションサービス

「ITプロパートナーズ」は、採用業務に工数をかけられないスタートアップ・ベンチャー企業ならではの課題を解決に導く人材マッチングサービスです。従来の雇用形態にとらわれない新しいスタイルでプロフェッショナル人材の活用をご提案いたします。即戦力となるITフリーランスを最短60分でご紹介することが可能なため、迅速に人材を確保したい企業さまにも最適です。

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