左から、プロパートナーズ担当者 佐野、開発統括本部テックリード室 室長 奥野さま
合同会社DMM.comさまは、動画配信、FX、英会話、ゲーム、太陽光発電、3Dプリントなど、16領域60以上の事業を展開している企業です。「誰もが見たくなる未来。」をコーポレートメッセージに掲げ、新たな事業に挑戦し続けています。
今回は、全社横断的な技術支援を推進する開発統括本部テックリード室 室長の奥野さまに、フリーランスを活用する理由とその成果についてお伺いしました。
奥野さま:当社は会員数4,101万人(※)を誇る総合サービスサイト「DMM.com」の運営をはじめとして、エンタメから金融、ヘルスケア、サッカーチーム経営など規模や領域を問わず、多岐にわたる事業を展開しています。
現在では、16の領域で60以上の事業を手掛けており、それぞれの事業が独自のビジョンとミッションを持ちつつ、コーポレートメッセージ「誰もが見たくなる未来。」とともに、変化と進化を繰り返しながら全体としての成長を目指しています。
※2023年2月時点
奥野さま:条件にマッチした人材が見つからないという課題がありました。
私が所属するテックリード室は、全社横断的に技術的な支援を行っています。そのため、部分的にではなくシステム全体のアーキテクチャを捉えて課題解決ができる、幅広いスキルを持つフルスタックなエンジニアが必要です。
しかし、最近のエンジニアは職種が細分化されている傾向にあります。フロントエンド、バックエンド、インフラなど、特定の分野に特化した人材が多い。
転職エージェントに自社の人材要件を伝えても、「そんなエンジニアはめったにいません」とよく言われます。
奥野さま:優秀なエンジニアを集めるためです。
たとえば、全社横断の大型プロジェクトを立ち上げる際には、短期間で多くの優秀なエンジニアを集める必要があります。
私の方針として、テックリード室では社員とフリーランスとで業務上の区別はしていないので、人材採用の選択肢として、フリーランス活用は自然な流れでした。
フリーランスにこだわっているのではなく、雇用形態にこだわらずに積極的な採用を行っています。
奥野さま:フルスタックな技術力で課題解決ができることはもちろん、技術領域以外の方とも円滑なコミュケーションができる方。そして何より技術が好きで楽しみながら成長し続けている方をお願いしました。
たとえば、テックリード室ではDMMが持つ数多くのプロダクトのモニタリングツールや全社的なデータ基盤を活用して課題解決に挑んでいくのですが、このような経験に魅力を感じられる方は非常にマッチしていると思います。
色々とお話させていただく中で出会えたのが、現在テックリード室に所属しているT.Tさん、Y.Tさん、そして私が立ち上げに関わったDMM TVの初期開発からご参画いただいたT.Mさんです。
まさに希望と一致する人材をご紹介いただけました。
複数の会社にフリーランスとして参画し事業の立ち上げを経験。DMMでは全社横断の機能開発や事業への技術支援、新規事業立ち上げにテックリードとして携わる。株式会社メディアリーのCTOを兼務しており、どちらの仕事も全力で楽しみつつ、良い部分を相互に取り入れる循環ができている。
製造会社の基幹システム開発を経て、株式会社サイバーエージェントに転職。PHPやRubyの開発案件や、AWSやGCPを主としたクラウド案件に携わる。その後フリーランスとして、GoとTypeScriptの開発案件やDDD、技術選定など幅広い領域に携わる。
新卒でヤフー株式会社に入社し、EC事業にて決済周りの保守運用や、キャンペーン時のアクセス負荷に耐えうるシステム構築に取り組む。起業後は自社サービス開発に取り組み、デジタル名刺事業を売却。現在はPM兼エンジニアとしてチームを牽引する。
奥野さま:T.Tさんは事業計画フェーズから新規事業の立ち上げに関わっており、開発メンバーの中心となるだけでなく、企画やデザインなど他領域のメンバーとも良好な関係を築いています。Y.Tさんは、全社で利用されている非常に重要な基盤システムのモダナイゼーションの支援していただいています。
T.Mさんは私も立ち上げに関わったDMM TVにバックエンドエンジニアとして参画いただいたのですが、1年半ほど前からユニットリーダーとしてメンバーを率いて活躍されています。
奥野さま:自分の担当や得意領域に線を引かず活躍できる方々です。
T.Tさんはとにかく技術が好きで、様々なプロダクトとの関わりを楽しんでいます。事業を伸ばすために、能動的に動ける人です。
Y.Tさんは、年季の入った既存システムを紐解きながら、新しい設計を丁寧に進められる人です。周囲からの信頼も厚いですね。
T.Mさんは、技術力と並んで面倒見の良さも持ち合わせています。事業部を超えて様々なプロトコルが話せるので、周囲の人からとても頼りにされています。
総じて皆さん、言われたことだけをやるのではなく、事業を伸ばすために必要なことを能動的且つ楽しんで取り組んでくださっています。何より人懐っこく周囲に愛されるキャラクターを持っていますね。
奥野さま:既存のプロダクトへの支援と新規開発とで異なりますが、テックリード室では、外から正論を述べるだけの評論家的なスタンスではなく、率先して手を動かしながら支援先のメンバーと一緒に課題を解決していくスタンスを大事にしており、それを体現していただいています。
みなさん豊富なエンジニア経験を持っているので、支援先の初見のプロダクトにたいしてもキャッチアップする能力が非常に高いですし、新規開発においては、開発初期でまだ決まっていることが少ないふわっとしたフェーズでの動き方も非常に上手いなと思います。
奥野さま:たくさんあるので一例ではありますが、夏のキャンペーンで高負荷によるサービス障害が起きた際の根本原因がなかなか特定できなかったプロダクトがあったのですが、T.Tさんが的確に問題を整理しながらモニタリングツールを駆使して問題を深掘りすることで根本原因を見つけ出し、次の冬のキャンペーンに間に合うよう適切に改善するといった動きを支援することができました。
また、そのように成果を出していただいたたことや、真摯にプロダクトのことを考えて取り組んで頂ける姿勢が、周囲の信頼獲得に繋がり、そしてまた新たな成果へと繋がっていくといった好循環が生まれているので、皆さんに参画していただくことでその輪を拡げることができ大変うれしく感じています。
奥野さま:プロパートナーズは採用について一緒に考えてくれる、非常に心強い存在です。
担当者の佐野さんとは、とことん人材要件のすり合わせを重ねました。「私はDMMの人事のつもりで動いています」と言ってくれたときは、本当に嬉しかったですね。
人材を紹介してくれるときも、とにかく採用されれば良いという姿勢ではなく、私と同じ目線で見極めてくれる。選考過程で他社と競合した際は、どのようにアプローチするか、またそのタイミングについても一緒に作戦を考えてくれるので、私としても信頼できる一番のパートナーだと思っています。
他のエージェントの中には、データベースからマッチした人材を機械的に紹介するだけのところもあります。しかし、プロパートナーズは自社に最適な人材を見つけるために全力を尽くしてくれる。
このようなサポートが採用の成功に大いに貢献していると感じています。
奥野さま:あえて言うならば、「フリーランス活用は当たり前になりつつある」と認識することでしょうか。
先ほども述べましたが、テックリード室においては社員とフリーランスの間に業務上の区別はほぼありません。
私自身もフリーランスの経験がありますし、テックリード室も、ある意味で社内フリーランスのような存在といっても良いかもしれません。
テックリード室の特徴として、自分たちでプロダクトを持っていないという点がありますが、逆にいえばあらゆる支援先のプロダクトを自分ごととして捉えて愛をもってコミットしていくことができるとも言えます。当然大変なことではありますが、本気で取り組んでいくことで人の何倍ものペースで経験を積んでいける。それを楽しめる方には最高の環境ではないかと自負しています。
今いるフリーランスの方々もこのような環境に魅力を感じてくれているからこそ、一緒に長く働けているのだと思っています。
奥野さま:フリーランス活用は、もはや当たり前のものだと考えています。
最初に話した通り、テックリード室では良いエンジニアを仲間にすることを最優先に考えており、雇用形態は重視していません。
近年、フリーランスとして働く敷居が下がってきているように感じますが、そのような中でも、優秀なフリーランスエンジニアは確実にいますし、そういった背景の中で、社員雇用だけにこだわると本当に欲しい人材が獲得できないと感じています。
つまり、「フリーランスなのか、社員なのか」といった雇用形態に拘らず、優秀な人材を獲得するための手段として、「フリーランス活用も当然の選択肢」というスタンスで考えています。
フリーランス採用をまだ行なっていない企業さんがいれば、「何にこだわっているんです?」って聞いてみたいですね。
IT人材の不足によってエンジニアの需要が急上昇している今、フリーランス活用は優秀なエンジニアを確保する手段の一つです。
合同会社DMM.comさまは、すでにフリーランス活用を進めており、グループマネージャーである奥野さまが直接的に採用活動に関わっています。
だからこそ、フリーランスの方々が自身のスキルを最大限に活かし、事業の成長に大いに貢献できる環境があるのだと思います。
採用の難化が予測される中で、フリーランス人材を活用することは、企業経営の一つの手段として今後ますます一般的になるのではないでしょうか。