Vol.1_会社の危機を救ったのはフリーランスのオウンドメディア編集長!?SEOトラフィックをV字回復させた立役者とは

2026.03.11
投稿者
小川智裕

株式会社Hajimari
プロパートナーズ事業本部 マーケティング部 マネージャー

2019年に株式会社Hajimariに入社。社内唯一のマーケターとして「ITプロパートナーズ」のWEBマーケティングに従事。
3つの新規事業におけるマーケティングも管掌し、現在はプロパートナーズ事業本部マーケティング部のマネージャーに就任。メディアの責任者として半年で月間UU数を2倍、CV数を1.3倍に伸ばした実績を持つ。

株式会社HajimariのITプロパートナーズ事業部でマーケティングを担当している小川です。

弊社は正社員マーケターが私ひとりという中で、フリーランスの皆様に助けていただきながらマーケティングを前に進めてきました。集客の柱の1つとして成長したオウンドメディアに関しても、編集長ポジションを担っていただいているのは、フリーランスマーケターの方です。

今回はそんなフリーランス活用の可能性を各企業様へお伝えできたらと思っております。

今回ご紹介するフリーランス

狩野耕輔さん35歳
大学卒業後、アフィリエイターとして業界でトップメディアまで成長させた人材。現在はフリーランスのSEO・コンテンツマーケターとして、複数企業のWebメディアにおいてディレクター及び外部編集長として参画中。

Hajimariへの参画月:2021年1月〜
Hajimariでのミッションやポジション:ITプロパートナーズにおける集客の柱となっているオウンドメディア「ITプロマガジン」のディレクター/編集長として、ユーザー数及び登録者数の最大化を図る。

狩野さんにお願いしたミッション

Hajimari社オフィスでの1on1ミーティングの様子。左から小川、狩野さん。

狩野さんには、右肩下がりになっているオウンドメディアの改善をミッションとして依頼しました。

行っていただいた施策や成果内容を簡単にまとめると以下の通りです。

  • 施策・成果内容:制作体制の見直しにより月間の投稿記事数が3倍
  • 施策・成果内容:内部リンク構造の抜本的見直しによりトラフィックは250%アップ
  • 施策・成果内容:サイト全体のSEO対策の為のメディアリニューアル

結果として、ITプロパートナーズの集客向上、安定化が実現され、事業成長の一つの礎となりました。ここから、具体的にどのようなことを行っていただき、どんな成果が出たのか、お話していきたいと思います。

品質を向上させながら作成記事が月20→50記事に!

週次MTGの様子。オンラインでミーティングを行うことも多々ある。

アルゴリズム変動や競合の増加によるアクセス激減という窮地

私が入社した2019年時点では、2015年という早い段階からメディアに力を入れていたことでアクセス数は20万を超え、各キーワードで上位を取ることができており、先行優位で勝つことができていた状態でした。

そこから市場が伸び競合が力を入れたことで、徐々に記事の品質で負け、結果として2020年のコアアルゴリズムアップデートで評価を落とし、右肩下がりでアクセス数が激減。

抜本的な見直しが必要な中で、まずは「高品質な記事を定期的に投稿し続けられる状態」をつくるところから始めていただきました。

質の高い記事を安定的に量産するための体制変更

私が他業務と兼任する形では、ライターをディレクションしながら品質を保とうとすると月間10記事ほどの対応が限界です。

そこで、専任のコンテンツディレクターとして狩野さんに参画いただき、KW選定から企画・構成、ライターディレクション、記事公開までの全工程を担当していただきました。

また、狩野さんにはコンテンツの制作ディレクションだけでなく、オペレーション設計・品質を保つためのガイドライン・ライティングマニュアル・フォーマットの作成まで行っていただきました。

月間50本程度のコンテンツ作成ができる状態を実現

結果として、狩野さんに参画頂いてからおよそ3ヶ月ほどで「月間30本」と、以前と比較して3倍程度までコンテンツ作成本数を伸ばすことができました。

現在は新規・リライト含めて月間50本ほどを作成いただくような体制も構築できています。

また、当然「量」だけではなく「質」も担保されています。マニュアルやガイドラインを刷新して頂いたことにより、以前より格段に品質の高い記事を制作できるようになりました。

その成果として、狙ったKWでの上位取得率が向上し、ユーザー数及び登録数の増加にも繋がりました。

狩野

特に「品質担保」の為のマニュアル作成には力を入れました。インサイトまで意識した深い検索意図の読み取り、違和感なく読み進められるような文章作りができるようなマニュアルを作り、ライターさんの意見も随時聞きながらブラッシュアップしています。

トラフィック7万から17万までV字回復させたサイト全体リニューアルを主導

マーケチームで議論中。週に1度は対面でマーケに関する定例MTGも行っている。

過去の負債が足を引っ張る状況

次に課題となったのが、これまで作成してきた記事という過去の負債です。

高品質な記事を定期的に投稿し続けられるようになったものの、過去の低品質記事が残ったままではメディア全体のSEOの足を引っ張ってしまい、いつまたアルゴリズムの変動でマイナスの影響を受けるか分かりません。

また、内部リンク構造などを意識したサイト設計になっていなかったこともあり、競合性の高いキーワードや、自社として上げたいキーワードでなかなか順位が上がりきらないという状況でもありました。

このような背景から、メディア全体の抜本的な見直しが必要だと判断し「メディアリニューアル」を進めてもらうことになりました。

内部リンク構造を抜本的に見直しメディア全体のSEO対策を図る

そこで狩野さんには、ITプロパートナーズ事業にとって重要な対策すべきキーワードとそうでないキーワードの選定から優先順位づけ、さらにGoogleから適切に評価を受けるための内部リンクの構造化など、中長期のSEO戦略部分から入っていただき、私と擦り合わせを行いながら設計を進めていただきました。

具体的に言うと、メディアコンセプトを再定義し、そのコンセプトやターゲットに沿ったカテゴリー構造を作ること、トピッククラスターモデルを意識したリンク構造を作り、ユーザー及び検索エンジンから理解しやすい・評価されやすいサイト構造を作ってもらうこと、などが挙げられます。

その上で、現在はどこまで対策できているのか、どの記事を残しどの記事を削除するのか、内部リンクをどう繋いでいくのかの具体に落とし込んでいただき、デザインリニューアル含め実行フェーズも担当いただきました。

自社にとって重要な競合性の高いキーワードで上位表示を実現

結果として、これまで上位表示できていなかった自社にとって重要度の高いキーワードで上位表示を実現。また、メディアそのものの評価が改善されたため、新規で作成する記事もすぐにクロール・インデックスされ、スピーディーに上位表示されやすい状態を作り上げることもできました。

コンテンツ一つ一つの品質は当然重要ですが、ユーザーや検索エンジンから正しい評価を受けるためのサイト構造を作ることが、SEO対策を進めていく上で非常に大切なことだと改めて実感しました。

狩野

コンテンツ単位だけでなく、サイト全体で最適化を測っていくことは極めて重要です。リンク構造やカテゴリー構造を刷新するのは大変でしたが、早い段階でテコ入れしたことが成果に繋がったと考えています。また、「やったほうがいいこと」が多いSEOにおいては、決めた施策を愚直にやり切り、その結果を見てまたアジャストしていくことも大切です。

トラフィックは250%アップになり、現在も安定した成長を実現

これらの施策を行って頂いた結果として、参画いただいてからおよそ半年でアクセス数は2.5倍まで伸び、2年ほど経つ今もアルゴリズムの影響を受けることなく集客の柱の1つとして機能しています。

現在はその他にも、施策に応じて必要なライター採用、コンテンツ品質をより高めるためのインフォグラフィック制作ディレクションなどもお任せしており、フリーランス市場で圧倒的に支持されるオウンドメディア作りに尽力していただいています。

SEOは時代とともに難易度が上がっており、また、定期的にGoogleのコアアルゴリズムアップデートも訪れるため、強いオウンドメディアを作るには常に状況に合わせた施策を立案、実行していく必要があります。

このような背景の中、専門性の高いフリーランス人材を活用したことで、施策の精度や実行力が向上、結果として安定した成長を続けられていると考えています。

事業成長の礎となるオウンドメディア運営はフリーランス活用で実現可能

Hajimari社オフィスにて。

今回の経験から、勝てるオウンドメディア運営は業務委託の方を編集長にアサインしても実現できると実感しました。

オウンドメディアの編集長として求められるのは、

  • SEOの専門スキル
  • ライターや外注先のディレクション能力
  • 事業理解をした上で中長期の戦略を描く能力
  • プロフェッショナルとしてのメディアへの当事者意識
  • 土台となるビジネスコミュニケーション能力

だと考えています。そしてこれらは正社員かフリーランスかは関係なく、その道のプロとして経験を積んできた人材か否かで決まる部分ではないでしょうか。

そういった意味でも、今回の狩野さんのケースのように、まずはディレクターとして参画いただき、徐々に信頼関係を築きながら外部編集長として活躍いただくことは十分可能だと確信しています。