フリーランスプロ人材マッチングのITプロパートナーズ(https://itpropartners.com)を運営する株式会社Hajimari(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:木村 直人)は、2024年11月1日施行予定のフリーランス新法について、フリーランスとの取引経験がある全国の経営者・役員405名を対象に実態調査を実施いたしました。
調査の結果、32.4%の企業が法施行への不安を示し、「フリーランスを採用しづらくなる」など、働き手への影響を懸念する声もみられました。一方で、約7割の企業が契約書フォーマットの整備など具体的な準備を進めており、法施行に向けた企業の対応状況が判明しています。
調査サマリ
01|32.4%が、フリーランス新法の施行に対して「不安あり」
02|新法反対理由に「気軽にフリーランスを採用しにくくなる」の声あり
03|フリーランス新法の施行に向けて準備を進める企業は約7割
04|準備内容、第1位「契約書フォーマットの事前作成」(66.8%)、第2位「フリーランス新法に合わせた体制変更」(53.5%)
「Q1.フリーランス新法に対してどのような意見を持っていますか。」(n=405)と質問したところ、「賛成」が30.2%、「やや賛成」が23.7%という回答となりました。
半数以上が賛成の姿勢を見せていることから、新法の内容をポジティブに捉えている企業が多いことがわかります。
その他の理由としては、「今後は多様な働き方が増えてくるので、対応する必要がある」や「フリーランスが適切な処遇を受けることは日本経済の活性化にもプラスになると思う」などがありました。
Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.フリーランス新法の施行に関して、Q2で回答した以外に賛成の理由があれば教えてください。(自由回答)」(n=216)と質問したところ、「フリーランスが適切な処遇を受けることは日本経済の活性化にもプラスだから」など138の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・45歳:フリーランスの方の地位を守れるから。
・37歳:起業にも繋がっていくと思うから。
・51歳:フリーランスが適切な処遇を受けることは日本経済の活性化にもプラスだから。
フリーランス新法に反対の理由(n=39)としては、最多の「フリーランスに求める柔軟な働き方(対応)が難しくなるから」に次いで、「気軽にフリーランスを採用しにくくなるから」(61.5%)が挙がりました。
フリーランスの働き方を改善するはずの新法が、フリーランスの採用に対する抵抗感を助長している可能性があることがわかります。
続いて、「契約時における書類作成の手間がとられるから」(51.3%)と、フリーランス新法施行による業務の増加や複雑化も課題の一つとなりそうです。
Q4で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.フリーランス新法の施行に関して、Q4で回答した以外に反対の理由があれば教えてください。(自由回答)」(n=38)と質問したところ、「そもそもフリーランスの仕事の仕方を理解していない法律だから」や「フリーランスに優位だと全く思わない」など32の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・58歳:そもそもフリーランスの仕事の仕方を理解していない法律だから。
・39歳:自由さが失われる。
フリーランス新法を施行されることに対して、3割以上もの人が不安を感じていることも注目すべき点です。
不安を感じる理由として多いのは、「契約時のやり取り」(58.6%)が最も多く、次いで「給与に関する業務の煩雑化」(45.9%)となっており、契約や給与に関連する業務負担が増えることを懸念する企業が多いことがわかります。
フリーランス新法はフリーランスと発注事業者の取引を適正化することを目的として作られていますが、その前段階として企業に課される準備は膨大です。
そのせいで、フリーランスの受け入れに対して消極的になる企業が出てくることも懸念されます。
フリーランス新法に対して、約7割の企業がまだ準備をしていないと回答しています。
準備をしている企業は契約書フォーマットの作成や、フリーランス新法に合わせた体制変更を行なっているとのことです。
2024年11月1日に施行を控えたフリーランス新法は、フリーランスの労働環境を改善し、発注事業者との取引の透明性を高める目的で制定された法律です。
フリーランスの増加に伴い、契約トラブルが問題視されているという背景で成立しました。
新法では「契約条件の書面提供」「60日以内の報酬支払い」などの規定が設けられています。本調査によれば、企業の約半数が新法に賛成しており、優秀なフリーランスが働きやすくなることが期待されています。
しかし、「柔軟な働き方が制限される」「フリーランスの採用が難しくなる」といった懸念も見られました。
また、企業の3割以上が新法に不安を感じており、これは、契約書整備や支払いに関するガイドラインの不足が原因とも考えられます。
多くの企業が体制を整えつつありますが、法対応だけでなく、企業文化やマネジメントの見直しも求められます。
フリーランス新法は、フリーランスと企業の関係を健全にする重要なステップですが、柔軟な働き方を維持しつつ、適切な対応が必要です。
早稲田大学卒業後、大手損害保険会社を経て、株式会社アトラエ入社。成功報酬型求人サイト「Green」の立ち上げから関わり、仕組みを作る。その後人材系のベンチャー企業に参画し、取締役COOに就任。新規事業としてIT分野のプロフェッショナル人材を活用する「ITプロパートナーズ事業」を立ち上げる。 2015年4月より「ITプロパートナーズ事業」を業務移管させる形で、株式会社ITプロパートナーズ(現:株式会社Hajimari)を創業。代表取締役に就任。
調査名称:フリーランス新法に関する意識調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年8月30日〜同年9月2日
有効回答:フリーランス新法を知っていてフリーランスと取引経験がある会社の経営者・役員405名
※フリーランス新法とは、主にフリーランスへ仕事を発注する事業者に対して、報酬の支払期日の設定や書面等による取引条件の明示、そのほか業務委託の遵守事項を定めた法律です。2023年5月に公布され、2024年秋頃に施行される予定で、この法律は、フリーランスと企業など発注事業者間の取引の適正化と、フリーランスの就業環境の整備を目的としています。
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「Hajimari」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
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